口を開閉すると顎の奥がガクガクと鳴ってしまう。
片噛みで、よく噛まずに飲み込んでしまう長年の癖が原因でこうなってしまったのは自分自身でもわかっているが、最近では体の中心で立てていない気もするのでなんとかしたいということで、モニターとして当院にいらっしゃいました。
天城流ではクライアント様の訴える痛みに対して、そのまま対症療法的に「痛みを感じる関節そのもの」への施術は行いません。まずは望診・顔診で、体や顔のバランスがどのように偏っているのか、痛む箇所はどの筋肉によって引っ張られているのかを見極めていきます。
Sさんの場合は、長い間の片噛みと咀嚼不足によって、直接的には咀嚼筋と側頭部の筋膜が硬縮し、これらの硬縮が原因となって間接的に身体の様々な部位(例えば、首・肩甲骨・胸の筋肉・脇腹の筋肉)に違和感が生じていました。そのため施術ではこれらのポイントすべてについて緩めていきました。
顎関節症と噛み合わせの調整については、1回の施術で痛みの半分程度を取ることができましたが、残念ながらまだ顎がカクカクする「関節の鳴り」は取れませんでした。
一方で、片噛みと咀嚼不足の影響からくる間接的な体の滞りはすべて取れ、首と肩はスッキリと元の位置に戻り、前後左右のバランスが整いました。お顔のバランス改善についても顕著な効果が現れ、頬と顎周り、鼻下の脂肪を流したので別人のようにスッキリと綺麗になりました。
毎日のセルフケアを怠らなければ一定期間の治療で顎関節症は改善していくでしょう。
Sさんの顎関節症の原因は、ご自身でも気づいていらっしゃった通り、片噛みと咀嚼不足の習慣から咀嚼筋が硬くなっていました。そのためセルフケアは次のことをお伝えいたしました。
1. 1回の咀嚼で最低30回は噛むこと(目標は47回)
2. 頬骨の下を4指でマッサージする(1日3回)
3. 側頭部(耳の上)を、爪先で頭皮の中の腱を切るようにほぐす(1日3回)
Sさんも1回の施術で顎の痛みが全部取れるとは思っていなかったようですが、それよりも何よりも「顔が…痩せた！」ということに感激されていました。
天城流の手技の特徴の一つに「痩身効果」があります。身体の滞りを緩めていくので、施術をすれば同時に、そこに溜まった余計な血液・リンパも流れていきます。よって、痛みが取れるだけではなく当然「痩せて」いくわけです。
この天城流の痩身効果をSさんに説明したところ、断然、セルフケアへのやる気がアップしたようでした♪
まず何よりもご自身が治したいという気持ちを持ち続け、自分で自分の体を愛おしみ手を入れてあげましょう。Sさん、セルフケアでますます健康美を磨いてくださいね。